青い夏の夢を見る

日記と読書備忘録

花粉症になりたくないよ

 もう手遅れなのである。

 

 幸運なことに私は花粉症にそれほど苦しめられた人間ではないのだけれど、今年に入ってその風向きが変化してきているのを感じている。

 

 毎年毎年、春になると「私は花粉症になったのかもしれない……」と渋々認めるのだが、その次の年には認めたことを忘れて「私はまだ……花粉症じゃないはず……!」と抗う、ということを繰り返してきた。でも抗えるくらいには軽い症状だったのだ。たしかに去年までは。

 

 今年はなんかやばい。語彙力がないのが悲しいけれど、なんかやばい。

 常にこんな、鼻に違和感を感じるものだったかしら、私の花粉症って。何だか年々酷くなっている気がするな、と薄々感じていたけれど、今年は特にひどい。花粉症新参者だからよく知らないだけど、もしかして今年って花粉がやばい年だったりする? それとも私が悪化しただけ? 悪化したとか考えたくないので、前者であることを切実に祈っている。

 1番困るのは、花粉症新参者だから花粉症対策に疎いことである。花粉症の薬って、どれくらいひどい人が飲むものなんだろう。まだ我慢できるくらいではあるが、これからどう対策して生活していけばいいのか……。圧倒的に知識不足である。

 

 花粉症に苦しめられている人が読んだら鼻で笑われそうな内容である。いや、もしかしたら殴られる可能性もある。周囲の中で1番花粉症が酷いと自称している友人に、「重度の花粉症じゃない幸せを、噛みしめて生きていった方が良い」とひどく真面目な顔で言われた。一応私も神妙な顔つきで頷いておいた。年々症状が悪化している私は、いつか彼の苦しみを理解する時が来るのだろうか……。薄情かもしれないけれど、来なければいいなと思っている。

 

花とゆめしか勝たん

 ここ最近恋愛要素のない小説ばかり読んでいたせいか、「爆萌小説しか読みたくない!期」に突入してしまった。一般小説もラノベもバランスよく読んでいきたいと思っているのに、なかなか上手くいかないものだ。爆萌小説を摂取するために、ムーンやKindle Unlimitedをそれなりに(控えめな表現)漁ったのだが、何を読んだかはこの公の場では秘密とさせて頂く。なぜならムーンなので……。

 

 爆萌小説しか読みたくない!期だけど、別に小説でなくても良いのである。物語中毒なので。というわけで久々に、追ってる少女漫画たちの続編を購入して読んだ。

 

 Kindle Unlimitedに登録しているので、「花とゆめ」と「LaLa」は数号遅れで読んでいたけれど、お気に入り漫画は単行本も購入している。

 今月は『暁のヨナ 42, 43巻』『推しに甘噛み 3巻』『婚約者は溺愛のふり 4巻』などを購入した。『暁のヨナ』は厳しい展開が続いていてとてもしんどい。哀しくて心臓が潰れるヨナ姫がいなければ耐えられなかった。『推しに甘噛み』、甘夏くんはヒナに一生振り回されてれば良いと思う。『婚約者は溺愛のふり』、ファハド様が爆発する日を待ち侘びている。そろそろでは!?

 ところで最近、Kindle Unlimitedで「花とゆめ」や「LaLa」などの雑誌類の新刊が対象にならないのだけれど、もしかして対象にするのやめましたか? 残念だな、と思ってしまう心を許してほしい。でも漫画雑誌が対象になってるの意味わからないな、と常々感じていたので、しょうがないなとも思う。

 

 それ以外では『恋せよまやかし天使ども 2巻』『うちの弟どもがすみません 11巻』『ゆびさきと恋々 10巻』『主人恋日記 7巻』を購入した。どれもにっこりできて面白い漫画たちなのだが、最近は『恋せよまやかし天使ども』が大のお気に入りである。かぁいいね〜。

 今月買ったのは以上だけれど、後から買い忘れたな、と思う漫画がいくつも見つかった。どうして一気に全部買えないのだろうか。2月は小説をほとんど買わなかったから、漫画を一気買いしようと思ったのに。そのうち買おう。

 

 ちなみに私はピッコマユーザーでもある。単話買いはお財布を守るために絶対しないと心に誓っているので、気が向いた時にちまちま読み進めるタイプだ。好きな漫画を挙げ出すとキリがないので、最近特に気に入って追ってる漫画を挙げる。

 どこまでを最近と捉えるかは謎だけれど、比較的に新しめなものでいうと『勇者の母親になります』『お嬢様はもうおしまい』『過保護な悪党公爵家で奮闘中です!』『主人公の女友達になりました』などがお気に入りである。私が最近読み始めただけで、もしかしたら古いのも混じっているかもしれない。こう並べてみると趣味が分かりやすくて笑ってしまった。気の強い女が好きなのである。

 ピッコマでは基本ランキングから漁っているので、人気作品ばかり読んでいる。異世界ロマンス、永遠に摂取し続けたい。

 

小説もちまちま読む

 恩田陸「祝祭と予感」を読んだ。「蜜蜂と遠雷」のスピンオフである。

 「蜜蜂と遠雷」を読んだのはかなり前なのだが、私の中で上位に現れるくらいお気に入りの一冊である。読了後は、流す音楽はピアノクラシック一色になり、しばらく毎日ピアノに触れていた。そのくらい、私に影響を与えた小説である。

 スピンオフであるこの短編集、全ての話が良かった。既存の登場キャラを深掘りする話ばかりで、私の大好物である。1番を決めかねるくらい、どのキャラクターも魅力的だった。

 どの話も好きだけど、亜夜・マサル・風間塵の三人が好きなので、なんだかんだ三人のその後を垣間見ることができる最初の話が1番嬉しかったかもしれない。仲良しであれ〜、とニコニコしながら読んでしまう。ストーリーとしては奏の運命の出会いも好きだ。運命話が好きなので……。この話は亜夜と風間塵が仲良くしている様子も見えるので、そこにおいてもポイントが高い。

 ちなみにどうして皆、風間塵のことを風間塵呼びするんですか? 読者的には何となく気持ちはわかるけど。君たちは友人でしょうよ、とツッコミたくなる。……友人だよね? ライバルと書くかもしれないけれど。

 

 伊坂幸太郎ラッシュライフ』も一気読みした。伊坂作品はこれでようやく片手からはみ出るくらいの冊数を読んだことになる。まだまだ私の未読の伊坂小説がこの世界にある、というだけで嬉しい。定期的に伊坂ワールドに触れたくなるのだ。

 『ラッシュライフ』も期待を裏切ることなく面白かった。私の中で伊坂作品への期待値はめちゃくちゃ高くなっているのに、それを裏切らないのは本当にすごいことだと思う。

 内容は、異なる目的を抱く4人の行動が交差する、群像劇である。私は名前が覚えられないから群像劇が得意とは言えないのだが(大好物ではある)、伊坂作品は章始まりにその章の主人公のマークがついてるのでとても分かりやすい。

 この小説でとても嬉しかったことは、黒澤との再会である。『ホワイトラビット』でこの無愛想でお茶目な泥棒に魅了されてしまった人間なので、手を叩いて喜んだ。ネットによると黒澤は人気キャラで、数々の作品に登場するらしい。嬉しいね。

 この物語には大きな仕掛けがあって、あの、……何言ってもネタバレになってしまうから控えるが、伏線に気付いた時や真相が語られた時の気持ち良さがクセになってしまう。何気なく行動したことが、見知らぬ誰かの人生に影響する……。当然のことに気付かせてくれる作品である。ちょっとストーリーが複雑なので、読了後にまとめサイトを見て頭を整理した。そのサイトの考察を見て驚いたのだが、なるほど、主役、リレー……。気が付かなくて悔しいね。

 伊坂幸太郎の作品は、基本的に意味が分からないことが発生するのだが、そこがめちゃくちゃシュールで面白いのである。黒澤の活躍を見守るためにも、これからも他の作品を追っていきたい。