有川浩さんにするか、有川ひろさんにするかちょっと迷った。
でも一応読んだ本には有川浩と書かれているので、このブログでもそのように表記しています。
好き作家! むしろ恋愛大好きな私が、好きじゃないわけない。
『図書館戦争』シリーズ、『阪急電車』、『植物図鑑』、『ストーリー・セラー』、『ラブコメ今昔』、『塩の街』を読んだことがあります。こうやって並べると、好き作家と名乗るわりに、読んでない作品多いですね。精進します。
今回読んだ『空の中』を含む自衛隊三部作、実は高校生のころに『塩の街』を読んだきり、他作品に手を付けてなかったんですよね。
なので社会人になってお金も増えたことですし、自衛隊三部作、および『クジラの彼』まで大人買いしました!(ぱちぱち)
『空の中』を読み始める前に、『塩の街』も再読しています。再読なので思いっきりキャラ読みして、秋庭さんにめろめろになりました。
ただ、高校生で読んだときに比べて、「青いな!!!」と思いましたね。真奈の純粋さがまぶしい……。これが大人になるということ……。
それでも今でも、〝恋が世界を救う〟話、いくらでも読みたいです。
前置きが長くなりましたが、(塩の街の感想か?)以下、『空の中』の感想になります。キャラ読みが激しいです。ネタバレもあるので、読了後推奨です。
ルビを振ってくれないと私は読めません!
と思ってたら軽い伏線でした。きれいに騙された。ハハッ!
キャラ読みが得意な私は、春名と光稀の最初の対談で既に春名に惚れかけています。
可愛い女の子♬ と内心は浮かれていても、心の芯は通していてめちゃ良い。
その後、華麗にディックと交渉する姿を見て完全に惚れました。否、そんな器用な彼が弱っているところに興奮しました。器用な男の弱ってる姿見たらそりゃ好きになってしまうよ……。
のちに女子高生相手にも攻めの姿勢を崩さない春名に (容赦ないな……) と一瞬思っちゃいましたが、それだけ彼女が強かったということで許しました。
まて、ホラーか?
ディックの私攻撃、怖すぎない?
フェイクと瞬の危うい関係にハラハラしたり、春名の器用さにニッコリしてた直後の油断を刺されたのでダメージが大きいです。
こんなに危ない生物ですけど、瞬に懐いているフェイクや、春名を指名するディックはなんかちょっと可愛いと思ってしまいました。瞬にひどいこと言われてうずくまるフェイク、いじらしすぎる。
大人とこども
〝大人とこども〟の区別が印象的だったなーと思います。真帆も含めて。
大人は冷静に、慎重に、各々得意な役割を分担しながら一歩ずつ対処を進める。
こどもは感情的に、ただ必死に、ただがむしゃらに。他人に頼ることも知らずに、一人で戦う。
自分のために必死になりながらも、周囲には立派に見えていた真帆は器用でしたね。……この言い方は変かな? 器用だったのか、不器用だったのか……。表面を取り繕うのが上手なせいで、周囲に止める大人が現れなかったのが悲しい。
ずるいわ、と真帆が呟いた。
「私のほうが子供なのに」
─『空の中 (角川文庫)』 有川 浩著
この本の中で、最も印象に残った言葉かもしれません。
私もこの年になって感じています。親も人間だし、こどもが折れてやらないといけない場合もある。でも子供としては、親はいくつになっても親だから、自分より正しく立派でいてほしいと思っちゃう。だからこそ憤っちゃうこと、ありますよねー。ウワッ、自分で言っといて身に沁みた……。
それにしても大人が解決してくれるお話で良かった。
クジラの彼に続くことを勤勉な私は知っている
そちらは甘々々々々々々らしいので楽しみですね。
女が可愛いから全ての理不尽も我儘も許しちゃう男、好きすぎる。